「お前の人生、つまらなそうだなー」

「お前の人生、つまらなそうだなー」と、学生時代の友人から半年ぶりにFaceTimeでの連絡を受けて 月並みな近況報告をした際に何ともなしに言われた。

スティル・ライフ (中公文庫)

スティル・ライフ (中公文庫)

この友人はもともと歯に衣着せぬ物言いの人間だったので、いつものことと「うるさーい!バーカ!」と返して、そのまま会話を続けやがて適切なタイミングで会話を切ったのだけれど、どうも自分は地味にさっきの一言が引っかかていたようで、いや、引っかかるというよりか実は狼狽に近いショックを感じていたようだった。その証拠にFaceTimeを終えたあとすぐ、ビールを注いでいたグラスを掴むタイミングを誤り、机上から落としてしまった。

グラスは割れ、床には生温いビールが顕微鏡で覗いた時に見えるアメーバの分裂的配置のような体を成し、そして僕の色々なことへのモチベーションは限りなく「0」へと落ち込んだ。


ちょっと落ち着こう。

友人は自分と同じ年で「サラリーマンには絶対ならねー」という学生の頃の口癖通り、一度も会社組織に属すること無く株式投資やら、世の中で偶然出来てしまった「捻れ」的な現象を見いだしてはそこから上手くお金を生み出して生計を立てて今に至っている。 ちなみに、彼の去年の年収はざっと見積もっても僕のそれを遥かーに超えている。

彼の現状は一般的に言って「金持ち」だ。
だがしかし「金持ち父さん」ではない、子供はいないし何より結婚していない。(どうでもいい)

人生観を計る尺度の一つとして「お金」というのは中々に的を得ていて、基本的にお金に困らない人間はあるレベルまでの欲望をすぐに満たすことができるが、その「あるレベル」の欲望というものを満たすのに僕のような中層以下に属する人間にとって渓谷にかかる吊り橋を渡るぐらいの覚悟を有する場合が殆どである。

僕が「むむむ!吊り橋落ちたら死ぬぞーこれー!」と唸りながら小刻みに膝が震えているのに対して、彼は「吊り橋落ちても、俺、そもそも宙に浮けるしーー」という感じ。


ゆれる [DVD]

ゆれる [DVD]


何が言いたいかというと、人生にかかるコスト感が全く違うと、そもそも見えている「風景」が全然異なり「風景」が異なると人生観も変わってくるし、さらには価値観も変わってくる。

そして、人生観も価値観も全部異なることは至極当たり前のことで、それを前提にして理解し合う努力をしていかなければいけない。

で、結論は・・・

僕の人生は楽しいぞバーカ!!

狼狽えたのも、ちょっとだけ隣の芝が青く見えただけだぞバーカ!!

来月から当分の間シンガポールで暮らすとか、言語の壁にぶつかってちょっとだけ挫折感味わえよバーカ!

(多分、大丈夫だろうけど)

寂しくなったら、いつでもFaceTimeしてこいよ。