全員死刑 感想

大牟田4人殺害事件という実在の惨殺事件で殺人一家の実行犯である次男が書いた獄中手記をそのまま映画化した作品。

全員死刑

全員死刑

見終わった後、もう、何かよくわからないけど凄いものを見てしまったなー という気持ちでいっぱいになった。

ただただ制作側の「自分達がやりたいことを120%やっているだけですけど、何か?」という観ている側に対して1mmも媚てないその姿勢に圧倒される。

お話自体は、泡沫ヤクザのDQNファミリーが借金苦から知り合いの資産家一家の現金を強奪しようとするけれど、あまりに短絡的思考甚だしい振る舞いから結果、資産家息子を殺害して、そこから「一人殺しちゃったら、もうこの家族全員殺しても変わらなくない?」と資産家家族狩りに発展する、人間の合理性と想像力欠如は紙一重なのではないのかと唸ってしまう胸糞ストーリーだ。

映像のトーンがどことなく「クリーピー偽りの隣人」や「冷たい熱帯魚」に似ていて、主人公の次男(間宮祥太郎)が家族からひたすら手を汚す実行犯役を押し付けられる描写と相俟って、殺害シーンよりもそれを押し付けられるシーンに強烈な不穏感を感じてしまった。

場面のつなぎやカメラワークが独特で面白く、殺害シーンなどグロさはありつつも微妙に笑えてしまうコミカルな演出がされていた。 ただ、それ故に前述の不穏感とのバランスに戸惑ってしまうこともあった。

どうでもいいけど、間宮祥太朗のDQNルックは意外に似合っているという気づきを得た。